さて、第1回となる本日は、中国の年越しについて。
中国で年越しというと、農暦の正月である春節を指します。お金があっても無くても、中国人は春節になると必ず故郷へ帰り、家族とともに過ごします。そのため、毎年春節前になると、駅は里帰りする人々で大混雑。俗に言う“春運”、中国人の大移動が始まるのです。ここ雲南省でも、田舎から省都・昆明市へ出稼ぎに来ている人々が一斉に帰省するので、電車や長距離バスの切符を購入するのはとても大変なんです。駅では切符を購入出来なかったり、列を守らなかったりする人々が、いたるところでけんかを始める始末。中には盗人や偽チケットまで…そこで中国鉄道部は改革に乗り出し、今年1月より全国で乗車券の電話やインターネット予約が可能となりました。これまでは駅またはチケットセンターに行き、長時間並んでチケットを購入しなければならなかったので、これはかなり画期的!(今まで無かったのが不思議なくらいですが…)この結果、2012年まで窓口購入が80%を占めていたのが、今年は50%が電話またはインターネット予約サービスを利用してチケットを購入し、例年よりはスムーズな“春運”になったようです。
ところで、日本と同じように、年越しには物を買い込むので、特に食品価格が上昇する傾向にあります。雲南省の今年1月の食品価格は前月比2.3%上昇、前年同月比ではCPI全体で2.7%、食品価格に限っては5%も上昇しています。それでも余るほど食べ物を買い込み、「余裕」ある新年を迎えたいのが中国人なんですね。
春節期間中はほとんどの人が故郷へ帰るので、普段騒がしい都市も閑散とします。年末騒がしかった市場もぜーんぶお休み。昆明に残っている人は逆に食料調達できずに困ったようです。今年の春節休みは2月9日~15日でした。春節も明け、昆明にはまたにぎやかな日常が戻ってきました。
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